2012年3月10日土曜日

2-1. PT2のインストール

(目次)
EPGrecをインストールする前にPT2とカードリーダ及び録画プログラムであるrecpt1をインストールします。
上記のインストールについては、ここのページで詳細に説明されているので、その通りにすれば問題なく使用できるようになります。なので、ここではCentOSを前提に説明しています。

1) インストールの準備
CentOSの場合、PT2のドライバをインストールする前に下記の環境をインストールする必要があります。
1. RPMForge
2. mercurial
3. kernel開発環境

1-1) RPMForgeのインストール
# yum install yum-priorities
# wget http://apt.sw.be/redhat/el5/en/x86_64/dag/RPMS/rpmforge-release-0.5.2-2.el5.rf.x86_64.rpm
※ i386の場合は、http://apt.sw.be/redhat/el5/en/i386/dag/RPMS/rpmforge-release-0.5.2-2.el5.rf.i386.rpm
# rpm --import http://apt.sw.be/RPM-GPG-KEY.dag.txt
# rpm -K rpmforge-release-0.5.2-2.el5.rf.*.rpm
# rpm -i rpmforge-release-0.5.2-2.el5.rf.*.rpm
# yum check-update

1-2) mercurialのインストール
# yum install mercurial.x86_64

1-3) kernel開発環境のインストール
# yum install kernel-devel.x86_64

2) PT2ドライバのインストール
次にPT2ドライバをインストールします。

2-1) PT2の認識を確認
以下のコマンドを実行してPT2が正しく認識されているか確認します。
# lspci | grep Multimedia

下記のメッセージが表示されれば問題ありません。
11:00.0 Multimedia controller: Xilinx Corporation Device 222a (rev 01)

2-2) PT2ドライバのダウンロード
以下のコマンドでダウンロードできますが、このドライバは2011年10月1日対応がされていないので、後で(2011年10月1日対応)を行う必要があります。
# hg clone http://hg.honeyplanet.jp/pt1/ PT2

2011年10月1日対応のドライバは、ここからダウンロードできます。その場合、以下のコマンドでダウンロードしたドライバを展開してください。
# tar xvf pt1-drv_20111001.tar.gz
# mv pt1-7662d0ecd74b PT2

2-3) PT2ドライバのインストール
# cd PT2/driver
(# make clean ← kernelアップデート等で再コンパイルする場合)
# make
# make install
(# rmmod /lib/modules/`uname -r`/kernel/drivers/video/pt1_drv.ko ← ドライバを削除する場合)
# insmod /lib/modules/`uname -r`/kernel/drivers/video/pt1_drv.ko

2-4) PT2ドライバの確認
以下のコマンドを実行してドライバがインストールされているか確認します。
# lsmod | grep pt1

下記のメッセージが表示されれば問題ありません。
pt1_drv                67372  0

2-5) PT2デバイスの確認
以下のコマンドを実行してPT2がデバイスに登録されているかを確認します。
# ls /dev | grep pt1

下記のメッセージが表示されれば問題ありません。
pt1video0
pt1video1
pt1video2
pt1video3

(2011年10月1日対応)
2011年10月1日からチャンネル編成が変更になっています。最新版のPT2ドライバには対応パッチが適用されていますが、そうでない場合は、2011年10月1日のパッチ適用後に再コンパイルする必要があります。その時の情報元が判らなくなったのでパッチをここに置いておきます。
readmeを参照してパッチを適用後、2-3)~2-5)を実行してPT2ドライバを再コンパイルしてください。

(補足)
yum-update等でkernelアップデートされ(OSを再起動し)た場合にはPT2デバイスが認識されなくなります。
その場合、(再起動後に)上記の2-3)から2-5)を実行してドライバを再コンパイルしてください。

3) recpt1のインストール
次に録画プログラムである recpt1 をインストールします。

3-1) libpcscliteのインストール
# yum install pcsc-lite-devel.x86_64

3-2) arib25ライブラリのインストール
# hg clone http://hg.honeyplanet.jp/pt1/ PT2_old -r 73
# cd PT2_old/arib25
# make
# make install

3-3) autoconfのインストール
# yum install autoconf

3-4) automakeのインストール
# yum install automake

3-5) recpt1のインストール
※ 以下の例では、2-2)でPT2ドライバを/usr/local/src/配下にダウンロードしていた場合です。
# cd /usr/local/src/PT2/recpt1
# ./autogen.sh
# ./configure --enable-b25
# make
# make install

(2011年10月1日対応)
2011年10月1日からチャンネル編成が変更になっています。2-2)で2011年10月1日対応ドライバをダウンロードしていない場合には、パッチ適用後に再コンパイルする必要があります。その時の情報元が判らなくなったのでパッチをここに置いておきます。
readmeを参照してパッチを適用後、3-5)を実行してrecpt1を再コンパイルしてください。

4) カードリーダ用ドライバのインストール
最後にカードリーダ用のドライバをインストールします。

4-1) perl-Gtk2のインストール
# yum install perl-Gtk2.x86_64

4-2) ドライバのダウンロード
pcsc-perl-1.4.6-2.fc8.x86_64.rpmpcsc-tools-1.4.10-1.fc8.x86_64.rpmをダウンロードします。

4-3) ドライバのインストール
# rpm -ivh pcsc-perl-1.4.6-2.fc8.x86_64.rpm
# rpm -ivh pcsc-tools-1.4.10-1.fc8.x86_64.rpm

4-4) スマートカード用設定ファイルのコピー
※ 以下の例では、3-2)でPT2_oldを/usr/local/src/配下にダウンロードしていた場合です。
# cd /usr/share/pcsc
# mv smartcard_list.txt smartcard_list.txt.bak
# cd /usr/local/src/PT2_old/b25_docs
# cp smartcard_list.txt /usr/share/pcsc/

4-5) サービスの起動
# service pcscd start

4-6) カードの認識確認
以下のコマンドを実行してスマートカードが正しく認識されているかを確認します。
# pcsc_scan

下記のメッセージが表示されれば問題ありません。
PC/SC device scanner
V 1.4.10 (c) 2001-2007, Ludovic Rousseau <ludovic.rousseau@free.fr>
Compiled with PC/SC lite version: 1.3.3
Scanning present readers
                    ・
                    ・
                    ・
Possibly identified card (using /usr/share/pcsc/smartcard_list.txt):
3B F0 12 00 FF 91 81 B1 7C 45 1F 03 99
        B-CAS

確認が終了したら[Ctrl]+[C]で終了してください。

4-7) 自動起動の設定
カードが正しく認識されていれば以下のコマンドを実行して自動起動するように設定します。
# chkconfig --level 35 pcscd on

以上で、PT2とカードリーダ及びrecpt1のインストールが完了し録画できる環境ができました。次にEPGrecをインストールして番組録画ができるようにします。

(つづく)

2012年3月8日木曜日

1-2. Mediatombの設定

(目次)
Mediatombを初めて起動するとsqliteでデータベースを作成して使用できるようになります。しかし、sqlliteではレスポンスに難があるのでMySQLを使用するように変更します。
また、MPEG2をビエラでビデオファイルとして認識できるように設定します。

1) MySQLをデータベースとして使用

1-1) MySQLの起動
# service mysql start

1-2) rootパスワードの作成
# mysqladmin -u root password 'password'

1-3) MySQLへのログイン
# mysql -u root -p

1-4) dbユーザの作成
mysql> grant all on mediatomb.* to 'mediatomb'@'localhost';
mysql> set password for mediatomb@'localhost'=password('password');
mysql> select host,user,password from mysql.user;

1-5) データベースの作成
mysql> create database mediatomb;
mysql> flush privileges;
mysql> show databases;

以上でMySQLの設定は完了です。引き続きMediatomb側の設定を変更します。

1-6) config.xmlの変更
/etc/mediatomb/config.xmlを以下のように編集してMySQLを使用するように設定します。

    <storage>
      <sqlite3 enabled="no">
        <database-file>mediatomb.db</database-file>
      </sqlite3>
      <mysql enabled="yes">
        <host>localhost</host>
        <username>mediatomb</username>
        <password>password</password>
        <database>mediatomb</database>
        <port>3306</port>
      </mysql>
    </storage>

1-7) Mediatombの再起動
Mediatombを再起動すると自動的にMySQLデータベース内にテーブルが作成されます。
# service mediatomb restart

2) 拡張子とMIMEタイプの設定

2-1) config.xmlの変更
/etc/mediatomb/config.xmlを編集して拡張子に対応するMIMEタイプを追加します。
以下では、mpg と mpeg という拡張子のコンテンツについて、video/mpeg というMIMEタイプを割り当てています。
ビエラは、video/mpeg と video/vnd.dlna.mpeg-tts というMIMEタイプをビデオファイルと認識するので video/mpeg を指定しています。

    <mappings>
      <extension-mimetype ignore-unknown="no">
        <map from="mpg" to="video/mpeg"/>
        <map from="mpeg" to="video/mpeg"/>
        <map from="mp4" to="video/mp4"/>
        <map from="mp3" to="audio/mpeg"/>

(補足)
ここで設定しているのは、Mediatombにコンテンツ(MPEG2など)を追加した時に、Mediatombが拡張子を見てMIMEタイプを自動登録する為のものです。
また、どのような拡張子(例えば、exeとか)であっても、MIMEタイプが正しく指定されていればビエラ(DLNAクライアント)側はビデオファイルとして認識してくれます。ただ、コンテンツのフォーマットがビエラ側で再生できるものに限られますが・・・

2-2) Mediatombの再起動
Mediatombを再起動して新しいconfig.xmlを反映させます。
# service mediatomb restart

以上でMediatombに登録したMPEG2ビデオはビエラの「お部屋ジャンプリンク」で表示・再生できるようになります。次に、EPGrecをインストールして録画サーバとして使えるようにします。

(つづく)

3) おまけ
ビエラではビデオファイルだけでなくフォトファイルの再生ができます。再生と言ってもスライドショーなのですが・・・
ここでは、フォトファイルの一覧表示にサムネイルが表示されるように設定します。

3-1) config.xmlの変更
/etc/mediatomb/config.xmlを編集して拡張プロトコルを有効にします。

<protocolInfo extend="yes"/>

設定を有効にするにはMediatombを再起動してください。

(補足)
<protocolInfo extend="xxx"/>と<ffmpegthumbnailer enabled="xxx">の組み合わせによって、ビエラ側で機能するものと機能しなくなるものがあります。
以下に組み合わせを記載しておきます。

1. ビデオとフォトのサムネイル表示ができるが、トランスコードができない。
<protocolInfo extend="yes"/>
<ffmpegthumbnailer enabled="yes">

2. トランスコードができるが、ビデオとフォトのサムネイル表示ができない。
<protocolInfo extend="no"/>
<ffmpegthumbnailer enabled="yes"> or <ffmpegthumbnailer enabled="no">

3. トランスコードとフォトのサムネイル表示ができるが、ビデオのサムネイル表示ができない。
<protocolInfo extend="yes"/>
<ffmpegthumbnailer enabled="no">

(追記 2012年7月11日)
上記のバグに関しては、解決したので(ここ)に詳細を載せておきます。

(つづく)

1-1. Mediatombのインストール

(目次)
Mediatombをインストールするには、Mediatombが必要としている下記モジュールが必要となります。各モジュールのインストールについても記載していきます。
1. ffmpeg
2. curl
3. js
4. inotify-tools
5. taglib
6. libmp4v2
7. lastfmlib
8. ffmpegthumbnailer (追加 2012年7月11日)

※ 上記の他にも、ffmpegthumbnailer、taglib、libextractorがありますが以下の理由でインストールしません。
1) ffmpegthumbnailerはサムネイル画像を表示させる為のものですが、サムネイル表示させるとビエラ側(のバグ)でトランスコードが使用できなくなる。
(追記 2012年7月11日)
サムネイルとトランスコードの問題については(ここ)に原因と対応方法を記載しました。
2) id3libはtaglibと排他使用になる。
3) libextractorはffmpegと排他使用になる。

1) コンパイル環境の作成
デフォルトのオプションでCentOSをインストールしていた場合、コンパイル環境すら無いので必要に応じて下記のようにyumでインストールします。
また、sqlite、mysql、expat、libexifの開発環境についても、yumを使ってここでインストールします。

# yum install gcc.x86_64
# yum install gcc-c++.x86_64
# yum install sqlite-devel.x86_64
# yum install mysql-server.x86_64
# yum install mysql-devel.x86_64
# yum install expat-devel.x86_64
# yum install libexif-devel.x86_64

2) ffmpegのインストール
ffmpegについては必要なモジュールやコンパイルオプションが様々存在します。今回は下記のモジュールをインストールし、バージョンについてはffmpeg-0.6.5とします。
1) LAME
2) OpenCORE-AMR
3) FAAC
4) FAAD2
5) libx264
6) Xvid

2-1) 各モジュールのインストール

1. LAMEのインストール
# tar xvf lame-3.98.4.tar.gz
# cd lame-3.98.4
# ./configure
# make
# make install

2. OpenCORE-AMRのインストール
# tar xvf opencore-amr-0.1.2.tar.gz
# cd opencore-amr-0.1.2
# ./configure
# make
# make install

3. FAACのインストール
# tar faac-1.28.tar.gz
# cd faac-1.28
# ./configure
# make
# make install

4. FAAD2のインストール
# tar xvf faad2-2.7.tar.gz
# cd faad2-2.7
# ./configure
# make
# make install

5. libx264のインストール
 libx264は最新バージョンが日々アップロードされるので、その時のバージョンを指定してください。
コンパイル時にyasmを使用した方が最適化されるようなので可能であればyasmをインストールします。

5-1. yasmのインストール
1. ソースからコンパイルする場合(推奨)
# tar xvf yasm-1.2.0.tar.gz
# cd yasm-1.2.0
# ./configure
# make
# make install
2. yumでインストールする場合
# yum install yasm.x86_64
# yum install yasm-devel.x86_64

5-2. libx264のインストール
# tar jxf x264-snapshot-20101214-2245.tar.bz2
# cd x264-snapshot-20101214-2245
yasmをインストールしている場合
# ./configure --enable-shared --enable-pic
yasmをインストールしていない場合
# ./configure --enable-shared --disable-asm
# make
# make install

6. Xvidのインストール
# tar xvf xvidcore-1.2.2.tar.gz
# cd  xvidcore/build/generic
# ./configure
# make
# make install

2-2) ffmpegのインストール
最後にffmpeg-0.6.5をインストールします。
※ Express5800/S70タイプRBの標準CPUであるPentium G6950はCorei扱いなので、--cpu=coreiを追加しています。

# tar xvf ffmpeg-0.6.5.tar.gz
# cd ffmpeg-0.6.5
# export PKG_CONFIG_PATH=/usr/local/lib/pkgconfig
# export CPATH=/usr/local/include
# ./configure --enable-gpl --enable-libmp3lame --enable-libopencore-amrwb --enable-libopencore-amrnb --enable-libxvid --disable-ffplay --disable-ffserver --enable-libfaac --enable-libfaad --enable-libx264 --enable-shared --enable-nonfree --enable-version3 --enable-pthreads --disable-avisynth --enable-avfilter --enable-avfilter-lavf --enable-libdirac --enable-libfaadbin --enable-libgsm --enable-postproc --enable-swscale --enable-vdpau --extra-cflags='-O2 -g -pipe -Wall -Wp,-D_FORTIFY_SOURCE=2 -fexceptions -fstack-protector --param=ssp-buffer-size=4 -mtune=generic -fPIC' --cpu=corei
# make
# make install

(補足1)
コマンドラインからffmpegを実行すると/usr/local/libが参照されないのでエラーとなります。
ffmpegを使用するシェルの中に以下の一行を記載することでエラーは出なくなります。
※ ユーザ環境に追加することも可能ですが、ユーザ依存させないためにシェル内で指定します。

export LD_LIBRARY_PATH=/usr/local/lib

(補足2)
SELinuxのセキュリティでエラーとなる場合は、以下のコマンドを一度実行してください。
# chcon -t texrel_shlib_t /usr/local/lib -R

3) curlのインストール
1. ソースからコンパイルする場合
# tar xvf curl-7.19.5.tar.gz
# cd curl-7.19.5
# ./configure
# make
# make install

2. yumでインストールする場合(推奨)
CentOSの場合、curlはインストール済みなので開発環境のみをインストールします。
# yum install curl-devel.x86_64

4) jsのインストール
1. ソースからコンパイルする場合(推奨)
# tar xvf js-1.7.0.tar.gz
# cd js/src
# make BUILD_OPT=1 -f Makefile.ref
# make BUILD_OPT=1 JS_DIST=/usr/local -f Makefile.ref export

2. yumでインストールする場合
# yum install js.x86_64
# yum install js-devel.x86_64

5) inotify-toolsのインストール
1. ソースからコンパイルする場合
# tar zxf inotify-tools-3.14.tar.gz
# cd inotify-tools-3.14
# ./configure
# make
# make install

2. yumでインストールする場合(推奨)
# yum install inotify-tools
# yum install inotify-tools-devel

6) taglibのインストール
1. ソースからコンパイルする場合(推奨)
# tar xvf taglib-1.6.3.tar.gz
# cd taglib-1.6.3
# ./configure
# make
# make install

2. yumでインストールする場合
# yum install taglib.x86_64
# yum install taglib-devel.x86_64

7) libmp4v2のインストール
yumでインストールします。
# yum install libmp4v2.x86_64
# yum install libmp4v2-devel..x86_64

8) lastfmlibのインストール
ソースからコンパイルします。
# tar xvf lastfmlib-0.4.0.tar.gz
# cd lastfmlib-0.4.0
# ./configure
# make
# make install

9) ffmpegthumbnailerのインストール
ffmpegthumbnailerをインストールするには、libjpegとlibpngをインストールしておく必要があります。

9-1) libjpegのインストール
1. ソースからコンパイルする場合
# tar zxvf jpegsrc.v8d.tar.gz
# cd jpeg-8d
# ./configure
# make
# make install
# make install-lib

2. yumでインストールする場合(推奨)
# yum install libjpeg.x86_64
# yum install libjpeg-devel.x86_64

9-2) libpngのインストール
1. ソースからコンパイルする場合
# tar zxvf libpng-1.5.11.tar.gz
# cd libpng-1.5.11
# ./configure
# make check
# make install

2. yumでインストールする場合(推奨)
llibpng.x86_64は標準でインストール済なので開発環境のみインストールします。
# yum install libpng-devel.x86_64

9-3) ffmpegthumbnailerのインストール
ソースからコンパイルします。
# tar zxvf ffmpegthumbnailer-2.0.6.tar.gz
# cd ffmpegthumbnailer-2.0.6
# export PKG_CONFIG_PATH=/usr/local/lib/pkgconfig
# LDFLAGS=-L/usr/local/lib CPPFLAGS=-I/usr/local/include
# ./configure --enable-png --enable-jpeg
# make
# make install

10) Mediatombのインストール
最後にMediatombをダウンロードしてインストールします。rpmパッケージと違い起動スクリプトとサービスの登録が必要になります。

10-1) Mediatombのコンパイルとインストール
# tar xvf mediatomb-0.12.1.tar.gz
# cd mediatomb-0.12.1
# ./configure
# make
# make install

(補足)
./configureを実行すると、最後に使用可能なライブラリが表示されます。
sqlite3               : yes
mysql                 : yes
libjs                 : yes
libmagic              : yes
inotify               : yes
libexif               : yes
id3lib                : disabled
taglib                : yes
libmp4v2              : yes
ffmpeg                : yes
ffmpegthumbnailer     : disabled
lastfmlib             : yes
external transcoding  : yes
curl                  : yes
YouTube               : yes
libextractor          : disabled
db-autocreate         : yes

10-2) 起動スクリプトの作成
1. 起動スクリプトのコピー
# cd scripts
# cp mediatomb-service-fedora /etc/init.d/mediatomb

2. 起動スクリプトの修正
ソースからコンパイルすると/usr/local/配下にインストールされるので以下のように変更します。
[ -f /usr/bin/mediatomb ] || exit 0
                       
[ -f /usr/local/bin/mediatomb ] || exit 0

10-3) 設定ファイルの作成
1. 設定ファイルのコピー
# cd config
# cp mediatomb-conf-fedora /etc/mediatomb.conf

2. 使用するインターフェースの指定
eth0を使用している場合は、以下のようにmediatomb.confを修正します。
MT_INTERFACE="NOT_SET"
                   
MT_INTERFACE="eth0"

3. 共有ライブラリの指定
まず、以下のコマンドでmediatombが使用している共有ライブラリを調べます。
# ldd /usr/local/bin/mediatomb

次に、mediatomb.confの最後に共有ライブラリパスを追加します。
※ 64bit環境であれば以下の1行を追加します。
export LD_LIBRARY_PATH=/usr/local/lib:/usr/local/lib64

10-4) サービスの登録
以下のコマンドを実行してサービスの登録を行います。

# chkconfig --add mediatomb

10-5) Mediatombの起動と停止
1. 起動
# service mediatomb start

2. 停止
# service mediatomb stop

(補足)
Mediatombを自動起動する場合は、以下のコマンドを実行してください。Mediatombの初期設定は、sqliteを使用するようになっていますが、mysqlを使用するように変更するのでmysqldも起動するようにします。
# chkconfig --level 35 mysqld on
# chkconfig --level 35 mediatomb on

10-6) パケットフィルタの設定
CentOSのNetfilterはデフォルトで全てのパケットを破棄するようになっています。ここではMediatombが使うポート番号へのパケットを通すようにルールを追加します。

1. 最初に以下のコマンドでNetfilterに設定されているルールの最後(が破棄するルール)の番号を調べます。
# iptables -t filter -L --line-number

2. 以下のコマンドのXXの所に1.で調べた行番号を入れて実行します。
# iptables -t filter -I RH-Firewall-1-INPUT XX -p tcp --dport 50500 -j ACCEPT
# iptables -t filter -I RH-Firewall-1-INPUT XX -p udp --dport 50500 -j ACCEPT

例)
最後の行が、以下のような場合、
16   REJECT     all  --  anywhere             anywhere            reject-with icmp-host-prohibited

以下のコマンドを実行します。
# iptables -t filter -I RH-Firewall-1-INPUT 16 -p tcp --dport 50500 -j ACCEPT
# iptables -t filter -I RH-Firewall-1-INPUT 16 -p udp --dport 50500 -j ACCEPT

(補足)
IPアドレスで制限を掛ける場合は、下記のように指定します。
# iptables -t filter -I RH-Firewall-1-INPUT XX -p tcp -s 192.168.1.0/24 --dport 50500 -j ACCEPT
# iptables -t filter -I RH-Firewall-1-INPUT XX -p tcp -s 192.168.1.0/24 --dport 50500 -j ACCEPT

3. 最後にルールを保存します。
# service iptables save

10-7) 起動の確認
Mediatombが正しく起動され、クライアントからアクセスできるかを確認します。

1. 起動の確認
Mediatombを起動した後、Google ChromeなどのブラウザからIPアドレスポート番号を指定してアクセスします。例えば、192.168.1.1のサーバにインストールした場合は以下にように指定します。正しく起動していれば、Mediatombのコンテンツ管理画面が表示されます。

http://192.168.1.1:50500/

2. ログの確認
正しくアクセスできない場合などは、Mediatombのログを確認してください。ログは、/var/log/mediatomb です。

3. ビエラでの確認
ビエラとサーバが同一ネットワーク内にあれば、ビエラ側にMediatombが表示されます。
※ 表示されない場合、ビエラの電源を(リモコンで)切って(パチっという音がするまで)10秒ほど待ってからビエラの電源を入れると表示されると思います。(どうも、ビエラ側は電源を切った時にDLNAサーバを登録しているようです)

以上で、Mediatombの基本インストールは完了です。次に、使用するデータベースをMySQLに変更します。

(つづく)

2011年3月2日水曜日

目次

最初は、NECの格安サーバであるExpress5800/S70タイプRB(通称、鼻毛サーバ)を有効活用しようと思い、CentOSにMediatombをインストールしてメディアサーバを構築した。

ビエラのDLNAクライアントである「お部屋ジャンプリンク」で再生できるビデオフォーマットやMIMEタイプで苦労したが、何とかMPEG2とH.264/AVCを再生できる環境を構築することができた。

しばらくしてPT2という物の存在を知りました。わが家にはブルーレイレコーダが無かったので鼻毛サーバにPT2を装着し、EPGrecで番組の録画を行いMediatombを使ってビエラで再生することにした。

PT2で録画した番組は、そのままビエラの「お部屋ジャンプリンク」で再生できるのだが、どうしても早送りや一時停止で問題が発生する。これは、ビエラ側のバグが原因なのだが、今は別の方法で何とか問題をクリアして快適に視聴できる環境を構築することができた。

再インストールを考慮して以下にインストール手順をまとめることにする。

1. Mediatombのインストールと設定
1-1. Mediatombのインストール
1-2. Mediatombの設定

2. EPGrecのインストールと設定
2-1. PT2のインストール
2-2. EPGrecのインストール